定額見放題とは正反対のPPV(ペイ・パー・ビュー)とは?
VODの多くは、毎月定額で対象動画が見放題の「SVOD:Subscription Video On Demand(サブスクリプション・ビデオ・オンデマンド)方式」を採用しています。
SVODは、動画の本数や再生時間を問わず、毎月一定額の請求となるので、ユーザーにとっては非常にありがたいシステムと言えます。
しかし、さすがに全ての動画が見放題という訳にはいかず、特に新作映画は都度払いの「PPV:Pay Per View(ペイ・パー・ビュー)方式」を採用しているVODがほとんどです。
PPVの仕組みと主な2つの方式
PPV(ペイ・パー・ビュー)とは、作品ごとの都度払いシステムのことです。
現在のVODは、SVODとPPVを組み合わせていることが多く、見放題サービスの対象外の動画はPPVを用いて観るのが一般的です。
PPV作品は、主に新作映画や海外ドラマの最新シーズンなどの動画で、まだまだ作品自体に収益性があるので、見放題サービスへの組み込みが許可されていない(配給元から)作品が指定されています。
PPVには「TVOD」と「EST」の2つの方式がある
PPVは大きく分けると「TVOD」と「EST」の2つの方式に分類できます。
TVODとは「Transactional Video On Demand(トランザクショナル・ビデオ・オン・デマンド)」の略称で、一定期間の動画レンタルシステムのことです。
例えば、24時間や48時間など、レンタル対象時間内は何度も対象動画を見ることが可能ですが、期限が切れると動画を観る権限がなくなってしまいます。
仮に、万が一同じ動画を再び観たい場合は、再度PPVにて動画を購入する必要があります。
次に「EST」とは「Electric Sell-Through(エレクトリック・セル・スルー)」の略称で、TVODと違い、対象作品の動画をレンタルではなく、購入することが出来るシステムです。
つまり、一度作品をPPV(EST)で購入してしまえば、制限なく何度でも動画を繰り返し再生することが可能で、自分のPCやスマートフォンに動画ファイルをダウンロードする方法と、オンライン上で何度でもストリーミング再生ができる方式があります。
「TVOD」と「EST」の割合としては、圧倒的に「TVOD」の方が多く「EST」は限られた作品のみに採用されています。
番外編「AVOD」について
「TVOD」や「EST」とよく一緒に出てくる単語のひとつとして「AVOD」というものがあります。
AVODとは「Advertising Video On Demand(アドバタイジング・ビデオ・オン・デマンド)」の略称で、企業が広告を入れる代わりに無料で動画を視聴できるシステムです。
AVODの代表的なサービスは「YouTube」で、YouTubeは基本全ての動画を無料で視聴することが出来ますが、一部の動画に企業の広告が流れる場合があります。
動画のスタート前に出る広告と、動画の再生中に下の方に出る広告、動画の最後に出る広告がありますが、あれらは全て、YouTubeを「AVOD」として成り立たせるための企業の広告なのです。
VODは現時点では「AVOD」の動画はありませんが、今度は例えば「広告を見るとPPVが一本無料」というサービスが出てくる可能性は無いとは言えないです。
PPVを用いた作品ごとの都度払いに対応しているVOD一覧
SVODとPPVを組み合わせているVODは以下の通りで、見放題サービスと作品ごとの都度払いの両方に対応しています。
U-NEXT、Amazonプライムビデオ、dTV、FODプレミアム、ビデオパス、Dアニメストア、Paravi、ビデオマーケット、楽天TV、TSUTAYA TV
PPVのポイント払いについて
VODの中には、PPVの代金を独自のポイント制度を用いて支払うことが出来るVODもあります。
中には、毎月PPV動画1〜2本分に相当するポイントを自動的に付与してくれるVODもあるので、事実上新作映画が1〜2本無料で観れることになります。
PPVをポイントで観ることの出来るVOD一覧
U-NEXT
U-NEXTポイントを使ってPPVが視聴可能、毎月1200ポイントが自動付与される。
Amazonプライムビデオ
Amazonポイント、Amazonビデオクーポンを使ってPPVが視聴可能。
dTV
dポイントを使ってPPVが視聴可能。
FODプレミアム
FODポイントを使ってPPVが視聴可能、毎月100ポイントが自動付与、8・18・28日に400ポイントを取得できる(合計1300ポイント)
ビデオパス
ビデオコインを使ってPPVが視聴可能、毎月540コインが自動付与される。
Dアニメストア
dポイントを使ってPPVが視聴可能。
Paravi
Paraviポイントを使ってPPVが視聴可能、毎月300ポイントが自動付与される。
ビデオマーケット
ビデオマーケットポイントを使ってPPVが視聴可能、毎月540ポイントが自動付与される。
楽天TV
楽天ポイントを使ってPPVが視聴可能。
TSUTAYA TV
TSUTAYA TV動画ポイントを使ってPPVが視聴可能、毎月1080ポイントが自動付与される。
定額見放題とは正反対のPPV(ペイ・パー・ビュー)とは? まとめ
見放題サービスが売りのVODですが、見放題対象外の動画はPPVを使って都度払いで視聴しましょう。
新作映画はレンタルビデオ店では既に借りられていることが多いですが、VODのPPVであれば、いつでも好きな時に待たずに視聴することが出来ます。